ビジネスフォンといえばオフィスで使われる電話システムです。
家庭用の電話との大きな違いは、ビジネスフォンは必ず「主装置」が必要だということです。
その主装置が故障して壊れてしまったらどうしますか?
中には「主装置も壊れるの?」という方もいると思いますが、突発的に故障して機能しなくなることがあるのです。
詳しくはあとで説明しますが、「専用電話機+主装置」のセットがビジネスフォンと呼ばれ、主装置がビジネスフォンの頭脳といえる機器になり、主装置が故障して壊れてしまうと電話ができなくなってしまいます。
ここからは、ビジネスフォンの主装置が故障する主な原因と、故障して壊れてしまったときの対処法を説明していきます。
1.ビシネスフォンの「主装置」とは?故障する一番の原因は「落雷」
ビジネスフォンは文字通りビジネスの場で使われる電話システムです。
オフィスの担当者の方はよく知っていると思いますが、ビジネスフォンは「主装置」と「専用電話機」をセットで購入して、専門業者による機器の設置と配線工事が必要になります。
さらに、主装置と専用電話機は同一メーカー・機種でなければ作動しません。
NTTの電話機を使いたいときはNTTのその電話機の主装置を設置しなければなりませんが、基本的にセット販売なので最初に導入するときどちらか一方購入することは基本的にありません。
主装置は小型の電話交換機!使える機能はユニットで決まる
では主装置とは何なのか?となりますが、簡単にいえば小型の電話交換機になります。
イメージ的にはNTTに設置してある電話交換機のようなものです。
主装置は別に「PBX」とも呼ばれ、内部には以下のような「ユニット」と呼ばれる基盤が組み込まれています。
その組み込まれたユニットが各種の電話機能を制御する役割を果たします。
【主装置に組み込まれている主なユニット】
- 電源ユニット
- コントロールユニット
- 交換ユニット
- 外線ユニット(アナログ/ISDN/ひかり)
- 内線ユニット
- 単独電話機ユニット
- 拡張ユニット
組み込まれているユニットによって使える機能や接続できる電話機の数や種類が決まります。
主装置が故障する一番の原因は「落雷(誘導雷)」!
ビジネスフォンおよび主装置の法定耐用年数は「6年」と定められています。
あくまで法定耐用年数なので、定期点検やメンテナンスをしっかり行っていれば10年以上使い続けることができます。
基本的に電話システムなので主装置が壊れるケースは浸水する以外ほとんどないですが、唯一故障して壊れてしまう原因として挙げられるのが落雷による「誘導雷」です。
落雷による被害は大きく以下の2種類に分類されています。
- 直撃雷:雷が直接建物や避雷針に落ちることで、過電流が電気系統に侵入して機器が故障
- 誘導雷:建物周囲に落ちた雷によって発生した過電流が、電話回線などを伝わって電気系統に侵入して機器が故障
単純に落雷による影響を直接受けるのか、間接的に影響を受けるかの違いですが、オフィスのビジネスフォンやOA機器に影響するのが「誘導雷」なのです。
誘導雷の仕組みを簡単に説明しておくと、建物の周囲に雷が落ちたとき直接的な被害は当然ありませんよね。
しかし、落雷した付近には強力な電流が発生します。
その過電流が電力線などを通して建物内の電気系統に侵入し、ビジネスフォンの主装置にも過電流が流れてしまうと故障して壊れてしまいます。そこで、主装置が作動しなくなればすべての機能が停止することになるので、結果的に電話ができなくなってしまうのです。
このようなケースは稀ですが、主装置が完全に壊れてしまう原因は誘導雷ということだけでも覚えておきましょう。
2.主装置が故障して壊れたときの対処法とは?
万一誘導雷によって主装置が故障した場合、完全に壊れてしまえば電話ができなくなることが想定されます。
今では大抵の方は携帯電話を持っているので連絡手段は確保できますが、オフィスの電話の発着信ができなくなれば売り上げの低下を招く危険があります。
万一主装置が完全に壊れて機能しなくなったときは、最初にビジネスフォンを購入した販売業者と配線工事を依頼した電話工事業者に連絡して早急に対応してもらうことが重要になります。
電話工事業者に確認してもらい、前項でご紹介したユニットのみが壊れている場合はユニットの交換のみで済むことがあります。しかし、主装置自体が完全に機能しなくなっていれば主装置本体を交換しなければなりません。
交換費用に関して、ユニットの交換だけなら比較的安く済みますが、主装置本体を交換する場合はそれなりの費用が必要になります。主装置はタイプや機能によって価格がまったく異なるので正確な相場は算出できませんが、一般的に主装置の相場20万円~といわれおり、設置費を含めるとまとまったお金が必要になります。
その際、基本的に主装置と電話機は同一メーカー・機種でなければ作動しないので、最初にビジネスフォンを購入した販売業者に問い合せて同タイプの中古品がないか聞いてみましょう。
そこで、同タイプの主装置がなければ2~3社から見積もりを提出してもらい、可能な限り安い業者に依頼するようにします。
どの販売業者がいいのか?については「OFFICE110」や「ビジフォン.com」が取り扱っている製品が多く、キャンペーンも定期的に実施されているのでおすすめです。
3.まとめ
ビジネスフォンは主装置と電話機がセットでの利用が基本になります。
主装置にはユニットが組み込まれ、内線や外線、転送などの機能を制御するビジネスフォンの頭脳といえる重要な機器です。
主装置が故障して壊れてしまうと電話ができなくなってしまいます。
その原因として挙げられるのが落雷による誘導雷です。落雷対策を施していないと過電流によって主装置のユニットだけでなく本体自体が故障して機能しなくなることがあります。
万一主装置が機能しなくなったときは、購入した販売店や電話工事業者に連絡して早急に対応してもらう必要があります。その際は、ユニットの交換のみで対応できれば比較的安く済みますが、本体の交換では20万円以上の費用がかかることがあります。
あくまで稀なケースですが、主装置はビジネスフォンにとって重要な機器だということはしっかり認識しておきましょう。